ただでも引き取ってほしい不動産とは? ―「負動産」時代の現実と対処法

こんにちは。
神戸市兵庫区の行政書士のまぐち事務所の野間口です。

最近、相続や空き家のご相談の中でよく聞くのが、

「この家、もういらないんです。できればタダでも引き取ってほしい…」
という切実なお話です。

今回は、このような「ただでも引き取ってほしい不動産=負動産」について、
原因と現実、そして現実的な対処法をわかりやすくまとめました。


■ 「負動産」とは?

「負動産(ふどうさん)」とは、所有しているだけで負担が生じる不動産のこと。
かつては「土地を持っていれば資産」と言われましたが、
人口減少と空き家問題が進む今では、
持っていること自体がリスクになるケースも増えています。


■ なぜ「タダでも引き取ってほしい」となるのか?

① 維持費がかかる

固定資産税や草刈り、修繕費、火災保険など、
住んでいなくても毎年お金が出ていきます。

② 売れない

  • 再建築不可(道路に接していない)
  • 老朽化していて危険
  • 需要がない地域

このような条件だと、価格を下げても買い手が見つかりません。

③ 解体費が高い

建物を取り壊すだけで数百万円。
売却額よりも費用が上回り、「マイナス資産」になることも。


■ 放置するとどうなる?

空き家を放置すると老朽化が進み、倒壊や害虫被害のリスクが高まります。
また、行政から「特定空き家」に指定されると、
固定資産税の軽減措置が外れ、最大6倍の税負担になる可能性も。

さらに、相続人が増えるほど権利関係が複雑になり、
売却や処分が困難になります。


■ 対処法 ― 手放すための選択肢

1️⃣ 買取・引取サービスの活用

最近は「負動産引取」や「無償譲渡」に対応する業者も増えています。
費用はかかりますが、確実に手放せる方法です。

2️⃣ 空き家バンクへの登録

自治体が運営する「空き家バンク」に登録することで、
買い手や活用希望者が見つかることもあります。

3️⃣ 相続土地国庫帰属制度

2023年に始まった制度で、一定の条件を満たせば国に土地を引き渡すことが可能です。
ただし、境界確定や整地などの条件があり、費用も発生します。

4️⃣ 専門家への相談

法的な手続き(相続登記・委任状作成など)と、
現実的な不動産処分(売却・引取・解体)を総合的に支援できる専門家へ相談することが大切です。


■ まとめ

「タダでもいいから手放したい不動産」は、
いまや特別な話ではありません。

放置せず、早めに

  • 相続登記の整理
  • 家じまい・空き家整理
  • 引取・売却の検討

を進めることで、将来のトラブルを防ぐことができます。


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