なんとなくお酒を止たら、行政書士に合格できた理由

「机の上を片付けないと集中できない」「カフェじゃないとやる気が出ない」「高級な多機能チェアを買わなければ腰が痛くなる」。

巷の合格体験記を読むと、そんな丁寧な「勉強環境の構築」から始まっていることが多いものです。

しかし、私は声を大にして言いたい。「勉強環境なんて、正直どこでも、どんな状態でも構わない」と。

私は自他ともに認める、勉強環境にまったく無頓着な人間です。部屋が散らかっていようが、パイプ椅子だろうが関係ありません。そんな私が、難関と言われる宅建(宅地建物取引士)と行政書士の試験に、合格することができました。

環境にこだわらなくても合格できる。むしろ、環境にこだわらないからこそ、朝の時間を最大限に活かした圧倒的な継続力が生まれるのです。そのすべてのきっかけとなった、ある「決断」と独自の戦略をお伝えします。

1. すべてのきっかけ:お酒を止め、最高の朝を手に入れた

私が宅建と行政書士の受験を決意したとき、最初にやったことは、勉強部屋の片付けでも、新しい文房具の購入でもありません。「お酒を完全に止めること」でした。

それまでの私は、一日の終わりに飲むお酒を楽しみにしていました。しかし、自分の行動を冷静に観察したとき、夜にお酒を飲むことが、翌日のパフォーマンスを著しく低下させていることに気づいたのです。

お酒をスパッと止めて驚いたのは、朝の目覚めの圧倒的なスッキリ感です。

それまでは「あともう少し寝たい」と重い体を引きずっていた朝が、信じられないほどクリアで、エネルギーに満ちあふれた時間に激変しました。この「最高の朝」を手に入れた瞬間、私の合格へのルートは確定したと言っても過言ではありません。

2. 「完璧な環境」を求めると、人は言い訳を始める

朝がスッキリ目覚められるようになると、環境へのこだわりは完全に不要になりました。なぜなら、「環境が整わないと勉強できない」という状態そのものが、最大のリスクトラップだからです。

  • 「部屋が散らかっているから、まずは片付けから始めよう」
  • 「お気に入りの参考書を家に忘れたから、今日はもういいや」

これらはすべて、勉強をサボるための免罪符になってしまいます。環境を言い訳にする人は、どれだけ素晴らしい書斎を与えられても、別の理由(体調や気分など)を探してサボるものです。

私の座右の銘は「欲張らずに継続」です。

一日の勉強目標を「夜に机に向かって3時間」と欲張って設定するから、完璧な環境や強い意志が必要になります。そうではなく、お酒を止めて得たクリアな朝の時間を使い、環境のハードルを極限まで下げて「どんな場所でも、毎日続けること」を最優先にしました。

3. 合格の命運を分けた「朝中心」の勝ちパターン

私の勉強は、完全に朝が中心です。

夜の脳は、一日の仕事や雑務でクタクタに疲弊しています。そんな状態で「片付いていない机」に向かっても、集中できるはずがありません。だからこそ、夜はさっさと寝て、禁酒によって完全にリフレッシュされた朝の時間にすべてのリソースを投入しました。

朝起きて、まだ誰も活動していない静かな時間。部屋が多少散らかっていようが、関係ありません。視界に入る雑音をシャットアウトし、目覚め立てのクリアな脳でテキストを開く。

「朝起きたら、まず1ページ開く」

これだけを仕組み化したことで、環境の悪さを朝の脳のパフォーマンスが完全に凌駕しました。欲張らずに朝の30分、1時間を毎日積み重ねる。これだけで、夜にダラダラと3時間机に向かう以上の圧倒的な効果が出ます。

4. 行政書士を制した「超効率的」テキスト活用術

朝の貴重な時間を無駄にしないため、私が徹底的にこだわったのは「教材の絞り込み」と「回転数」です。試験の本質を突いた、具体的な戦略をご紹介します。

教材は「これ」と決めた1冊しか使わない

机の上が参考書だらけになっている人は、合格から遠ざかります。あれこれ手を出しても、知識が分散するだけです。私は「この一冊を信じる」と決めた基本テキストと、過去問題集の2冊しか使いませんでした。

テキストを通読しようとしない

最初から最後までじっくり読もうとするのは、最も効率の悪い勉強法です。

  1. まずパラパラと全体を眺める(1周目:10分) 全体のボリュームと、どんな章があるかを確認する。
  2. 問題集をいきなり解く(2周目〜) 当然、最初は解けません。解けなかった問題の解説を読み、テキストの該当箇所を確認します。

インプットではなく「アウトプット(問題を解くこと)」を起点に知識を脳に定着させる。朝の冴え渡った脳でこの高速回転を行うことで、知識の吸収率は何倍にも跳ね上がります。

5. 行政書士試験で絶対に踏んではいけない「地雷」

行政書士の勉強を進める上で、一つだけ受験生が陥りがちな重大な罠があります。それは、深く勉強しようとすることです。

欲張ってはいけません。貴重な時間を割くのは、戦略として完全に間違っています。限られた朝の時間の中で合格点を取るためには、正しい割り切りが必要です。

結論:必要なのは環境ではなく、朝の一歩

勉強環境が汚かろうが、狭かろうが、教科書にコーヒーのシミがついていようが、合格証書に書かれる点数は変わりません。

夜の晩酌を、朝の圧倒的なスッキリ感に変えること。そして、「朝一番のクリアな脳に、合格に必要な知識を1つ入れたかどうか」それだけです。

もしあなたが、「勉強する環境が整わない」「時間が足りない」と言い訳をしてスタートを先延ばしにしているなら、まず今夜のお酒を止め、明日から30分だけ早起きしてテキストを開いてください。散らかった机のままで構いません。

欲張らず、朝一番の行動を淡々と継続すること。それこそが、あらゆる難関試験を突破する、唯一にして最強の戦略です。